高田まつりは、岐阜県養老郡養老町高田で毎年5月第3土曜日、翌日曜日に行われる、曳き軕まつりです。
防火、現在では広く防災を祈願して行われる、愛宕神社の例大祭に合わせて開催されます。
高田まつりの起源は、1759年(宝暦9年)6月24日に行われていた愛宕神社の祭礼に下河原の若衆がにわか獅子を奉芸し、1762年(宝暦12年)に獅子軕を求めました。同年には、神輿、西町や東町の軕の制作が開始され、12月には東町の土地を購入、御旅所を建立し、高田まつりが始まりました。
高田まつりには、3軕が曳き出されます。
西町軕組の猩々軕、東軕組(東町・中町) の林和靖軕、下河原軕組の神楽獅子軕です。
常盤町(旧横町)軕組の照鱗閣軕は、明治期に高田まつりに参加しましたが、老朽化等を理由に1974年(昭和49年)に廃止されました。
高田まつりの軕の魅力として、大型であること。いろいろな地域の影響を受けていること。車輪が静止したままで軕の向きを変えられる回転機構があります。
また、西町軕組の猩々軕の立川流彫刻の作品群。東軕組(東町・中町) の林和靖軕の精巧に動く鶴からくり。下河原軕組の神楽獅子軕の3人による乱獅子が見所です。
1956年(昭和31年)に、猩々軕の彫刻39面が彫刻文化財に指定され、1980年(昭和55年)9月1日に「高田曳軕保存会」が設立され、同年11月11日に現存する3軕が岐阜県の重要有形民俗文化財に指定されました。
現在の高田まつりは、各軕組や保存会、商工会や養老町等からなる「高田祭実行委員会」により開催されています。