・西町軕組
西町軕組の発足時期は不明です。正式名称は西町軕仲間ですが、昭和期に彫刻文化財、3軕同時に文化財の指定を受けるにあたり、軕組と呼び方を統一しました。
軕組に所属する者は、性別や年齢に関係なく、西町に在住している者、西町から離れた者で、西町軕組の活動に参加している者で構成されています。
広義では、まつり当日に参加する親族や軕曳きボランティアも含みます。

・神事課(じんじか)
神事課は、神明奉仕を目的とし、愛宕神社宮司及び祭事委員長の指示を受け、愛宕神社と西町軕組との橋渡しをする役割です。神事課は毎年2名の男子が選ばれ、まつり以外にも大晦日の愛宕神社の篝火当番など、愛宕神社に関わる活動に通年して参加します。
まつり当日は、軕の警護方として、曳軕を行う際には、紋付を着用し、左右の曳綱の先端を持つ役割を持つ。
神事課は、一生に2度まで任命される役職でしたが、少子高齢化に伴い、3度任命される場合もある。

・祭事委員
祭事委員は、西町軕組内から選挙によって選出された15名で構成され、まつりの中心的な役割を担います。

・祭事委員会
選挙によって選ばれた祭事委員により構成される組織です。祭事委員長を長として、軕組全体に関する事項や、他の軕組との渉外活動を担当します。
互選投票により、祭事委員長が選出され、理事、会計が指名されます。合わせて三役と呼ばれています。

以下、三役。
祭事委員長…西町軕組を総括する。また、まつりに関して必要な職を祭事委員から任命し委嘱する。場合によっては祭事委員でない者も含む。
理事…祭事委員長の補佐役として活動する。
会計…西町軕組の会計を担う。

以下、祭事委員長が任命し委嘱する職。
軕四角付…軕曳の際に、関係者や観光客が軕に轢かれること、回転時に巻き込まれることを防ぐため、注意喚起、誘導を行う係
後部舵棒管理者…前方の舵棒を切る反動で、後部の梶棒も振られてしまうため、観光客が怪我をしないように、2010年代(平成中期)に新設された係
貴重品係…彫刻や金物といった貴重な装飾品を取り扱う際に指揮をし、または、中心的役割を担う係
提灯係…宵軕の際に飾り付ける、提灯や雪洞に損傷がないかを確認し、まつり前に仮組みを行い、迅速に飾り付けを行うよう準備をする係
賄い係…飲食物の手配を行う係
軕曳係…軕曳の取りまとめを行う係
交通標識係…まつり中、通行禁止区域の標識を設置、撤去する係
囃子方係…囃子方を担う子どもの指導係
警備係…軕を警備する係
梶方…若衆を中心として梶棒の担当する

・軕曳委員会
軕を曳くにあたって中心的な役割を担う組織。軕曳委員会は、軕を曳く際に西町軕組の曳き手及び外部の軕曳ボランティアを統括する。発足した時期は不明ですが、1980年代(昭和後期)以降に設立された組織であると考えられている。
曳軕の運行責任者の軕曳委員長は、軕曳係から選ばれ、一生に1度だけ任命されます。

・囃子方及び人形方
お囃子の演奏や、からくり人形を操作し奉芸を行います。対象者には嘱託状を発行しています。
1950年~1980年頃(昭和中期)は、西町在住の14歳から20歳の男子が担当していました。その後、対象年齢が下がっていき、小学生でも嘱託されるようになりました。
1990年代(平成初期)に、正式に女子の参加が認められました。
2000年代(平成中期)以降は、高校卒業まで、西町町内に在住していない者にも嘱託されています。