軕(やま)とは、岐阜県西濃地方で主に用いられている言葉で、まつりの時に、飾り物などを施して、お囃子を奏でながら曳きまわす車を意味指します。常用漢字ではありません。

お住まいの地域により、山車(愛知県周辺)、屋台(岐阜県飛騨地方)、だんじり(関西地方周辺)と呼ばれ、そちらになじみがある方もいらっしゃると思います。しかし、どの言葉も同義語や類義語と考えて差し支えないものと考えられます。

高田まつりや岐阜県西濃地域のまつりでは、軕のことを「○○山車」と呼ばれると正式名称ではないため「○○軕です」と訂正する方も少なくありません。また、屋台と聞くといわゆるまつり等で飲食物や物販をする出店と理解されます。これは、古来から軕と呼ばれ続けており、地元の住民も軕という言葉で育っているためです。

軕という言葉が、使われるようになった由来や起源はわかっていません。高田まつりでは、江戸後期の1836年(弘化3年)に西町軕組の古文書に軕という記載があり、高田まつりで最古となる軕という文字が記録されており、この記録は、近隣市町のまつりを含めても最古の記録とされています。

軕と呼ばれているまつりは、室原祭り(岐阜県養老町)、垂井曳軕まつり(同垂井町)、揖斐祭り(同揖斐川町)、大垣まつり(同大垣市)、綾野祭り(同大垣市)、久瀬川祭り(同大垣市)などがありあます。

また、軕は構造上の特徴からいくつかの型に分けられています。詳細は「高田の軕」をご覧ください。